はっきりとしたルビーレッドの色をしていて、グラスに注ぐとプラムや砕いた胡椒のような大胆な香りがあります。
ジューシーなラズベリーやブラックチェリーの味わいがあり、繊細なタンニンの奥にバニラとクローブのしっかりとしたストラクチャーを感じます。
トマトを使った料理や、スパイスを効かせたバーベキューと共にお楽しみください。
2017 年の生育期は記録的な降雨量で始まったため、萌芽は過去のヴィンテージよりも遅めでした。
春と夏は霧と、暖かめの気温と、強めの風が入り混じっていました。
夏の気温が高すぎることもなかったので、ブドウは理想的なスピードで成熟に向かうことができました。
8 月下旬と9 月上旬に熱波が襲い、収穫は早まりました。
このワインに使われたブドウは、完熟の状態で10 月13 日から30日の間に収穫されました。
もともとジンファンデルはクロアチアに端を発する品種ですが、19 世紀初頭に初めて植樹されて以来、カリフォルニアの代表品種として知られています。
ほとんどのブドウは、アメリカにおける最高のジンファンデル生産地の一つであるソノマ郡で栽培されたもので、加えて凝縮感と特徴のある味わいの相乗効果を感じられるレイク郡のブドウも使用しています。
色味と風味を最大限に引き出しつつもタンニンを出しすぎないよう、収穫後に低温浸漬させました。
ラズベリーの果実感を出しやすいイーストを選んで使っています。
また、白コショウやスパイス感を出すために、プティット・シラーを少量ブレンドしています。
フランス、ハンガリー、アメリカのオーク樽を使って18 ヶ月間熟成させ、2019 年4 月に瓶詰めをしました。
セバスチャーニ・ヴィンヤーズの歴史は 1825 年にさかのぼります。
その年地元ネイティブ・アメリカンのアシストによりサンフランシスコ、ソラーノの近くにフランシスコ教会の伝道師達が初めてのワイン畑を造り、そして結果これらの畑はカリフォルニア北部の一番古い畑の一つとなりました。
創立者のサミュエル・セバスチャーニは 1895 年にアメリカへ移住、イタリア、トスカーナ地方でワイン生産経験があり、1904 年この畑は彼の手に渡りました。
ソノマ地区にある丘陵など山々の採石場からの石運びをし、サミュエルは十分なお金を貯める事が出来ました。
この石というのはサンフランシスコの歩道の基盤となり今でも残っています。
アメリカに移住する前に学んだ巧みで高度な技術を用い、良質なソノマのワイン造りに着手します。
1944 年のサミュエルの死後すぐに、彼の息子オーガスト・セバスチャーニと彼の妻シルヴィアが父の意志をしっかりと受け継ぎ、ワイナリーの生産量を100倍に増加、独創的な発想をもとに、人気のマグナムなどの価格付けなどプレミアムヴァラエタルワインを使って成功へ導きました。
"Nouveau"ガメイ、ボジョレーなどをアメリカに紹介、"Eye of the Swan" と呼ばれピノ・ノワール・ブランとして知られているブラッシュ・ワインも造りました。
このワインの色はオーストラリアのブラック・スワン(黒鳥)の目の色、ピンク色を思い出させるのでした。
そして全ての試みや努力の結果、オーガストはすぐにアメリカの最も熟練された革新的ワインメーカーの一人として名声を得ることに。
この有名なワイン醸造ファミリーの 3 代目マリー・アンはセバスチャーニ・クネオの代表、チーフ・エグゼクティブ・オフィサーとしてリーダーシップ的先導する役割を果たし続けています。
今日、マリー・アンの関心事は待望の 2 年プロジェクトで、1903 年創立当時のオリジナルなワイナリーを復元、またそれに向けての改良への取り組みにあります。
伝統ある葡萄品種全てはソノマで元気に育っています。
しかし気候、土壌、標高、日照量、そして畑自身の力全てにおいて、それぞれの品種にとってカウンティの中で理想的な場所があるようです。
100 年近くの葡萄栽培またソノマ・カウンティでのワイン造りを通して、模範として見せるに値する最高の葡萄だと深く感じています。