プロモントリーの「領土」(その10%にしか植樹されていない)はオークヴィルの南西丘陵にあり、自然のままの森林、朝霧の水蒸気、地理的要因・土壌からもたらされるミネラル感と 生き生きとした自然のバランス、 エネルギーにより様々な要素が凝縮した果実が生み出される。香りには黒鉛、濡れた岩、黒スグリ、ブルーベリー、炭が燃える香ばしさ、スパイス、土っぽいニュアンスなどが溢れ出す。味わいはフルボディーでしっかりとした凝縮感があり、口あたりは濃厚、きめ細かくこなれたタンニンは豪奢な甘さを感じさせ存在感を示す。オーストリア産ストッキンジャー製の大樽で、その堅牢なタンニンを磨き上げる為に、他ハーラン・グループのワインより熟成期間が長いのが特徴。
プロモントリーの丘陵から造られたワインは、その「領土」の様々な要素を反映しています。
自然のままの森林、朝霧の水蒸気、地理的要因からもたらされるミネラル感など。
それらの個性がシンフォニーを奏で、生き生きとした自然のバランス、エネルギーと凝縮したタンニンを生み出し、それがワインに反映され、生命力と長い熟成の可能性を生み出すのです。
ヴィンテージ情報(ワインディレクター:コーリー・エンプティング, ワインメーカー:デヴィッド・チリ)
2017年は、たっぷりと雨が降った1月、2月から始まり、春は十分な水分を土壌に貯めながら進み、3月31日に均一な芽吹きが始まりました。
その後、5月になるまで気候は例年通り順調に進み、6月中旬に最初の非常に暑い日が訪れ、7月の初めにもう一度高温な日を迎えました。
この畑はもともと冷涼な霧・風が吹き込む為、初夏の二度の高温な日々は問題なく切り抜けることができました。
9月第一月曜前後の熱波は予測していた収穫時期に近かった為、どうなるか心配しましたが、葡萄樹は水分を大きく放出し、果実の糖度が上昇しました。
その後の10-14日間の間に気温が下がると葡萄の樹は自然の生育機能を取り戻し、糖度が下がり、予想以上に秀逸な酸をキープすることができました。
この自然の回復力が生み出すバランスに、栽培・醸造チームは感動を受け、大きな学びがありました。
9月14日に収穫を開始し、10月8日まで続け、その後山火事が起きた為、作業が中断されました。
その時点で52回に分けて収穫され、全体の75%の葡萄がワイナリーに無事運び込まれており、それ以降に収穫は行われませんでした。
結果として全体的に収量の少ないヴィンテージとなりました。
テイスティング・コメント(ワインディレクター:コーリー・エンプティング、ワインメーカー:デヴィッド・チリ)
2017年のプロモントリーは典型的な濡れた石、ミント、森林のハーブのような香りが漂います。
赤系果実のほのかな香りが全体を覆い、がっちりとした構造と背を伸ばしたようにきりっと引き締まる酸が、緊張感を伴って重なり合います。
タンニンはきっちりと巻かれたように最初は固く、その後徐々にほぐれ、フィニッシュには様々な構成要素が複雑に絡み合いながら現れます。
2017年は今現在ではやや閉じ気味ですが、年月を辛抱強く重ねると、魅惑的な要素が透けるように現れ、その魅力に引き込まれます。
ヴィンテージ: 2017年
容量: 750ml
タイプ: 赤ワイン
味わい: フル・ボディ
主要品種: カベルネ・ソーヴィニヨン
原産国名: アメリカ
地方名: カリフォルニア
AVA: ナパ・ヴァレー/ Napa Valley
備考: vinous 97在庫僅少
ワインメーカー: デヴィッド・チリ/ david chilli
評価: 90P以上
キャップ: コルク
アルコール度数: 14.5%
JAN: 無し