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Maître De Chai

Maître de Chai Zinfandel Stampede Clements Hills 2020

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1942 年、カリフォルニア クレメンツで初となるロデオと競馬のアマチュア大会が開催され、1,500 人以上が集い観戦した大イベントとなりました。その会場となった場所の隣に、このスタンピードの畑はあります。スタンピードはカリフォルニアでロデオを意味します。1920 年代にスタンピード・ヴィンヤードに植樹されたジンファンデルの樹は現在でも自根です。シエラネバダ山脈の麓、ロダイAVA の南東部に位置するクレメンツ・ヒルズAVA(ClementsHills)内の畑です。土壌は風化した花崗岩で、丘の下を見下ろすと、大昔海底だった部分とロデオ大会が開催された場所が隣り合わせで確認できます。栽培はジェフ・ペルレゴスと息子のジョン(Jeff and John Perlegos)が行っていて、彼らとこの畑に出会うキッカケを作ってくれたのはベッドロック・ワイン・カンパニー(Bedrock Wine Co.)のモーガン・トウェイン・ピーター

ソン(Morgan Twain-Peterson)です。このジンファンデルを栽培・醸造する上でモデルとしてインスピレーションを受けているのが、カリフォルニアのワインの歴史上、最も偉大な影響を与えたリッジ・ヴィンヤーズ(Ridge Vineyards)のポール・ドレーパー(Paul Draper)のスタイルです。フィールド・ブレンドと古樹をうまく使い分けることでポールが作り上げた「カリフォルニアらしくエレガントでバランスが素晴しい」スタイルのジンファンデルを継続しています。ワインは土着酵母を使い、除梗分と全房と分けてオープントップで発酵を行います。旧樽で16 ヶ月間熟成させた後、無濾過・無清澄でボトリングしました。カリフォルニアのナチュール・ムーヴメントを切り開いた先駆者「スコリウム・プロジェクト」のアシスタント・ワインメーカーとして長年活躍したアレックス・ピッツ(Alex Pitts)が独立し、レオ・スティーンで醸造を学び、ナパでミシュラン三つ星の「メドーウッド」でソムリエをしていたマーティン・ウィンター(Martin Winter)とタッグを組んで2012 年に設立したブランドです。2019 年には米国の全国紙『San Francisco Chronicle』にて、Winemakers to Watch(最も注目すべき醸造家)に選ばれ、今最も勢いがある若手コンビです。人為的介入を最小限に抑え、畑の個性を最大限に引き出す醸造を心がけながら、高品質でユニークな「カリフォルニアらしい」ワインを造ることがモットーです。彼ら独自のネットワークを使い、有機栽培はもとより、まだ注目されていない自根の古樹や、灌漑を行っていない畑を探し当て、土着酵母のみを使用した醸造を行うことでブドウ品種本来がもつ旨味と個性をしっかりとワインに反映させます。「メートル・ド・シェ」はフランス語(主にボルドー)で醸造責任者を意味する言葉です。現在では独立して自身のワイナリーの経営だけで生活ができるようになりましたが、「メートル・ド・シェ」設立当初は二人とも別のワイナリーの醸造責任者やアシスタントとして仕事を掛け持ちしていました。そんな苦しい中、自分たちにセラーで働くチャンスを与えてくれて、醸造や栽培の知識を共有してくれた恩師がいたからこそ現在の自分が居るという意味で、労いの気持ちを表現したブランド名です。つまり、「メートル・ド・シェ」とはアレックスとマーティンがワインの業界に入るきっかけとなった役職名であり、彼らの原点なのです。1883 年に描かれたイラストがラベルに採用されていて、ローマ神話における自由の女神「リーベルタース」とカリフォルニアのシンボルであるハイイログマが乾杯をしています。カリフォルニアが州旗としてハイイログマを採用したのが1911 年なので、この絵はその前に描かれたものになります。樽の側面にはゴールドラッシュ発生時(1848 年)に長い道のりを経てアメリカ西海岸にたどり着いた帆船とクワを持つ労働者が描かれています。もともとのオリジナルのイラストには樽の側面に「見つかった!」を意味する「Eureka」の文字があり、ワイン木箱の側面にはそれぞれ「Mission」、「Pineau」、「Riesling」、「Zinfandel」と書かれていましたが、そのままでは米国酒類タバコ税貿易管理局からの許可が降りなかった為、「Eureka」の文字を削除し、木箱の側面には実際に中に入っているワインに使われたブドウ品種が記載されています。