このワインのラベルは、ギリシャ神話に登場する、ブドウ収穫とワイン造り、そして酩酊の踊りの神へのオマージュです。シチリア島では紀元前８世紀ごろから古代ギリシアの植民が開始され、現在のイタリア南部はマグナ・グラエキア（大ギリシア）と呼ばれていました。それは人類史上文化が最も栄えたときでもあります。シチリア島にワイン造りを持ち込んだギリシア人は、それと同時にディオニュソスという神も紹介しました。ディオニュソスはワインの神であり、その信仰の一つは、女性の踊り子たちが一晩中踊りあかすことに象徴されます。コルパッソのラベルには、このディオニュソスの信仰とそれを崇拝する人々が描かれています。シチリア伝統のブドウ品種であるネロ・ダヴォラを、伝統的なアパッシメント法でワインにしました。芳醇でフルボディな赤ワインを造るため、収穫されたブドウのおよそ1/4を乾燥させて複雑味を強めます。空気の流れがある部屋の中に置かれたトレイの上でおよそ30日間ほど乾燥させることで、収穫時のおよそ25％程度の重量にまで落とします。その後、2年使用済みのオーク樽に移し、6-8か月間熟成。コルパッソは、マルサラとマザーラがあるトラパニ県に畑を持つ、シチリア西部のワイナリー。古来より土地に根ざしているイタリア土着品種にこだわり、培ってきた知識と探究を重ねた最新技術を融合させ、“伝統”を表現したワイン造りを行っています。コルパッソとは「丘の上への一歩」という意味。「丘」という意味のCollinaの略語“Col”と「一歩」という意味の“Passo”の言葉を組み合わせて作られ、２つの意味を持ちます。「最良のワインは、最良のぶどう畑から生まれる。セラーから生まれるのではない」という信念を持ち、土着品種の特徴をしっかりと持つぶどうを作っています。自然を尊重する栽培にこだわり、農薬をほとんど使わず、人的介入を避け、健全でナチュラルなワイン造りを行っています。また、醸造過程において動物由来の成分を一切使わず、時間と手間をかけ、「ヴィーガン認証」を取得したワインです。“伝統”を守りながら革新を行い、上質なワインを日常的に楽しんでいる「丘の上」の人々にワインを届け、改めて土着品種の魅力を伝えます。
コルパッソ「丘の上への一歩」は、これからも頂上に向けて一歩一歩進化し続け、そして“伝統”を伝えていきます。