イーストサイド・ヴィンヤードはオーベールが手掛けるシャルドネで唯一ラシアン・リヴァー・ヴァレーAVAのワイン。畑は東に面した丘の上、岩の多い斜面と小石をたくさん含んだ土壌。クローンを厳選することで収量が抑えられ、力強い凝縮感がありながら繊細でデリケートなブドウが生み出され、ミネラルと複雑な果実が響き渡る。樽醗酵・樽熟成10ヵ月(80%新樽)後、ステンレスタンクで4ケ月落ち着かせ無濾過でボトリング。
ヴィンテージ情報
2022年は前年後半の冬からたっぷり雨が降り、乾燥した前年に疲れた根と土壌をリフレッシュさせ、春は温暖な天候が続き健全でバランスの取れた作柄を予想させた。8月と9月初旬の暑さが風味と酸味を更に凝縮させ、バランスの取れた栄養状態の濃厚で完熟した葡萄が収穫できた。2022年のシャルドネは、その洗練さ、凝縮感、若々しい緑の縁、まぶしいほどの淡黄色の輝きを放つ。香りには新鮮で華やかな花、スイカズラ、セロリ、ローズオイルなどが共通して現れ、ジューシーで甘美でなめらかな舌触り、驚くほどの凝縮感がオーベールの個性を照らし出すヴィンテージとなった。
テクニカル情報
深夜まだ涼しいうちに収穫、5~6時間以内に樽に入ることをターゲットしている。冷蔵車で直ちにワイナリーに持ち込み、選果・圧搾の後、仏産樽(約80%新樽、20%1年使いの樽)に入れゆっくりと健全な発酵を進め、約10ケ月かけて第一次と第二次発酵(100%自然酵母、MLF100%)を行う。澱が自然に降りるのを待ってから、樽選択をしてステンレスタンクに移し、4-5か月落ち着かせ、毎年12月に人工的な清澄無し、フィルター無しでボトリング。発酵・熟成期間約15ヶ月(樽とタンク)
マーク・オーベーのテイスティング・コメント
エキゾチックでありながらしっかりとした味わいで、この岩の多い立地の特徴である複雑な砂利や火打石のようなミネラルのトーンが最初に現れる。パッションフルーツのジュレとフェイジョア(パイナップルマンゴー)のニュアンスがイーストサイドのクラシックなミネラル感と相まって特徴的な甘酸っぱさを演出する。ほのかなホワイトペッパーのスパイスとろーすとしたアーモンドの香ばしさが加わる。少しだけ靄がかかったように見えるのはノン・フイルターでうまみが削られていない証拠。オーベールのこだわりを表現。
97-99P The Wine Independent by Lisa Perrotti-Brown Sep.2023
チョークや破石のようなミネラル感と、熟した梨、イエローアップル、パイナップルのニュアンスが合わさり、濃厚で特徴的なワイン。凝縮感と緊張感がワインの中心に集中しフル・ボディながら酸とミネラルが引き締まる稀有なワインとなっている。
畑情報
オーベールが手掛けるシャルドネで唯一ラシアン・リヴァー・ヴァレーAVAのワイン。畑はラシアン・リヴァーを見下ろす広大な丘の上にあり、東向きの斜面の為、十分な日照を得て完熟した葡萄となる。土壌は岩が多く小石をたくさん含んでおり、痩せた土壌から樹に良いストレスを与え、房が小さく凝縮した果実を生み出す。小石は他の畑に比べて丸みをおびており、古代の河が生み出し隆起したものと思われる。希少なシャルドネのクローン・セレクション(主にモンラッシェ・クローン)は、樹勢の弱いこの土地にマッチしており、驚くほど力強く凝縮し、かつ繊細でエレガントなワインに仕上がる。
ヴィンテージ: 2022年
容量: 750ml
タイプ: 白ワイン
味わい: フル・ボディ
主要品種: シャルドネ100%
原産国名: アメリカ
地方名: カリフォルニア
AVA: ラシアン・リヴァー・ヴァレー/ Russian River Valley
ネステッドAVA、他: ラシアン・リヴァー・ヴァレー
畑: イーストサイド・ヴィンヤード/ Eastside Vineyard
備考: 97-99P The Wine Independent by Lisa Perrotti-Brown Sep.2023
ワインメーカー: マーク・オーベール/ Mark Aubert
醸造: 仏産樽(新樽比率約80%)にて醗酵、自然酵母100%、MLF100%
熟成: 無濾過、無清澄でボトリング
評価: 90P以上
キャップ: コルク
アルコール度数: 15.1%