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Alfred Gratien

Alfred Gratien Brut Millésime IN BOX 2012

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フレッシュさと落ち着きが感じられる、きらめきと透明感のある外観。穏やかできめ細かく小さい泡が、途切れることなく立ち上がります。

香りには奥ゆかしさがありますが、徐々に開き始めます。黄桃やマンゴーなどトロピカルなニュアンスのある黄色い果実とローストアーモンドの香りがまず感じられます。その後すぐにタイムや白コショウなどの繊細なスパイスによって果実系の香りが現れ、ワッフル生地、ハチミツ、ジャム、ヘーゼルナッツを感じます。

アタックには幅があり、魅力的。クリーミーさもすぐに感じられます。生まれ持ったバランスと熟成からくる風格が、美しいハーモニーを生みだしています。泡とドサージュが、このヴィンテージの酸味とテクスチャーとうまく共存しています。温かみのある心地の良いテクスチャーは、まるでカシミアのようです。

味わいの印象がそのままフィニッシュにも続きます。余韻は10秒ほど続き、海藻や紅茶の印象です。そして最後に感じられるのは酸味です。2012年は厳しい気象条件でした。冬が長く降雨量も多く、収量は低めでした。

しかし7月と8月にブドウが完熟し、驚きと荘厳さに溢れるヴィンテージになりました。ドサージュ8g/l。厳しい選果を行い、ブドウ本来の個性とテロワールを活かすため、発酵と熟成は228Lのオーク小樽で行います。もう一つの特徴には、ブドウの新鮮さと特徴を生かすため、マロラクティック発酵を行わないことにあります。またヴィンテージ・シャンパーニュは、コルクとアグラフを使って熟成させます。コルクの透過性と柔軟さが、ワインの熟成に必要な酸素をごく少量だけ与えてくれます。<歴史>

1864年、アルフレッド・グラシアン氏は23歳の時にエペルネにこのメゾンを設立しました。同年、この偉大なる企業家は、ロワール地方のソーミュールにもスパークリング・ワインの醸造所を設立しました。10年後、アルフレッド・グラシアン氏は、アルベール・ジャン・メイエ氏という新しいビジネス・パートナーを見出し、“グラシアン・エ・メイエ”に社名を変更しました。その後、アルベール・ジャン・メイエ氏の子孫たちは、創業者であるアルフレッド・グラシアン氏のワイン造りに対する哲学を引き継ぎ、この2つの地域の醸造所を発展させました。アルフレッド・グラシアンのセラー・マスターは、1905年以来ジェジェ家が行っています。1905年にガストン・ジェジェ氏が就任した後、950年に息子のシャルル氏に受け継がれ、1966年、その息子のジャン・ピエール氏が3代目に就任し、2007年に退任するまでその職務を遂行しました。4代目となるニコラ氏は、1990年に父であるジャン・ピエール氏の下で、ワイン造りを開始し、2007年にセラー・マスターに就任しました。そして2018年、二コラ氏はギド・アシェット誌において、最優秀シャンパーニュ・メーカーに選出される快挙を成し得ました。アルフレッド・グラシアンの技術と伝統は、ジェジェ家により1905年から今日に至るまで100年以上、厳格に、かつ正確に伝えられています。<栽培>

所有畑:2haBouzy,Ambonnay,LeMesnil-sur-Oger,Monthelon,Mardeuil,Grauves,Damery

上記以外に、長期契約栽培を約65のブドウ栽培農家(約55ha)と結んでいます。テロワールはブドウの品質に多大な影響を与えます。最高級のブドウが取れる「特級格付けの畑」、それに次ぐ「一級格付けの畑」は、どのシャンパーニュ・メゾンにとっても奪い合いになる程、希少なもので、その面積はシャンパーニュ地方全体の25%しかありません。アルフレッド・グラシアンは、購入しているブドウのうち62%を特級畑・一級畑から手に入れています。また、それと同じくシャンパーニュ造りに重要なことは、優良なブドウ栽培農家との関係を強化することにより、最高品質のブドウを確保することです。出来上がったワインを栽培農家とともに試飲して品質のチェックを行い、また2年に一度、全栽培農家夫妻を招いて意見交換会を行うなど、品質向上には余念がありません。そして、最高の畑からは、最高のブドウが収穫され、そして最高のシャンパーニュ

となります。<醸造>

全てのベース・ワインを樽で発酵させる数少ない生産者です。1,000以上の旧樽(228L樽)を所有しています。シャブリの生産者から5年以上使用された樽を購入。毎年丁寧にメンテナンスを行い、12~20年近くまで使用します。ブドウ農家、そして畑ごとに発酵を行います。20~23℃にて約15日間旧にて発酵、その後6ヶ月間シュール・リーの状態で樽で寝かせます。ただし、バトナージュ、および、マロラクティック発酵は一切行ないません。本来シャンパーニュに求められる「旨味のある酸」を大切にしています。樽で発酵後、じっくり寝かすことで古い樽を通過する微量の酸素でミクロ・オキシダイゼーションが行われ、適度な酸化により、ワインに円熟さを与え、また抗酸化作用も発生します。ごく微量の空気と触れ合い、「旨味のある酸」が「旨味のある柔らかい酸」に変わるのです。

また、「キュヴェ(一番搾り)」のみを使用するこだわりと、ソレラ・システムで継ぎ足しながら熟成させたヴァン・ド・レゼルヴを40%アッサンブラージュすることで安定した味わいを造りだしています。さらに、スタンダード・キュヴェでも4年以上の瓶熟成を行うことで深い味わいとなり、常に素晴らしい品質のシャンパーニュが出来上がります。年間生産量は30万本です。