ワシントン州最大のコロンビアヴァレーAVAの最西端、オレゴン州に跨るコロンビア・ゴージュAVAに位置するシンクラインは、バイオダイナミック農法の自社畑と、全てにおいて、環境に配慮しながら、革新的なワイン造りで世界に通用するワインを生み出す確固たるヴィジョンを持ち続ける限定少量生産のワイナリーです。
生き生きとした中盤の味わいには、タイムやセージといった芳ばしいガリーグの香りや、熟したプラムやボイゼンベリーの香りが感じられます。
ピュアな果実味が表現されており、柔らかく成熟したタンニンとジューシーな酸が、ザクロのほのかなニュアンスによってさらに際立っています。
ワインメーカー曰く、「本当に美味しい」。
1975年、ウィリアムズ家はレッド・マウンテンの地で、開拓者としてのワイン造りの旅を始めました。
2006年には自社畑「ハート・オブ・ザ・ヒル」に植樹を行い、シンクラインは2009年からこの畑のムールヴェードルでワイン造りを開始しました。
現在、ウィリアムズ家は3世代にわたり、ワシントン州のトップAVAであるレッド・マウンテンでブドウ栽培を続け、卓越したワインを生み出しています。
その品質と革新へのこだわりは、末っ子で才能あるワインメーカー、タイラー・ウィリアムズの仕事にも表れており、彼はかつてシンクラインでの収穫経験を通じてその専門知識をさらに深めました。
ハート・オブ・ザ・ヒルとレッド・マウンテンAVAの地質を形成した力は、実に壮大なものでした。
コロンビアヴァレーの大部分を占める深い岩盤は玄武岩であり、これは激しい火山活動によって大量の溶岩が流出して形成されたものです。
その玄武岩の上には、古代の度重なる洪水によって堆積した堆積物の層が重なっています。
さらにその上には、長年にわたる浸食と風化によって形成された砂とシルトの層が覆っています。
これらの土壌は高アルカリ性で炭酸カルシウムを豊富に含んでいるため、この地域のワインは驚くほど骨格がしっかりしており、熟成にも優れた特性を持っています。
果実は全て手摘みで収穫され、50%はオークの開放槽で全房発酵。
発酵は野生酵母を使用し、パンチダウン、ポンプオーバー、足でのピジャージュを行いました。
清澄も添加も行っていません。
フリーラン・ジュースは500Lのパンチョンに別に熟成しています。
2024年6月瓶詰め。
シンクライン(向斜)は地質学用語で、水平に堆積した地層が横圧によって曲げられ、くねくねと曲がった岩盤の谷となった部分を指し、ワイナリーから見えるコヨーテ・ウォール・シンクラインからその名前をとりました。
オーナーでありワインメーカーのジェームス&ポピー・マントン夫妻のワイナリーと自社畑は、ワシントン州とオレゴン州に跨るコロンビア・ゴージュAVAに位置しています。
彼らは2004年にAVAを設立したメンバーでもあります。
コロンビア・ゴージュは、冷涼で降雨豊富な西部と半乾燥地の砂漠地帯の東部に分かれ、彼らはこの特別な地域のブドウと、ワシントン州内の老舗一流栽培農家のブドウを使用しています。
オレゴンでピノ・ノワール造りをしていたカップルが1999年にたった76ケースからスタートしたシンクラインのワイン造りはずっと変わることなく、どのワインも繊細でエレガント。
自社畑はバイオダイナミック農法を採用し、「環境に配慮しながら革新的なワイン造りを続け、世界に通用するワインを生み出す」という確固たるヴィジョンを持ち続け、限定生産のワイナリーとして高い評価を得ています。