凝灰岩を含む水はけの良い粘土質土壌、コルドーネ・スペロナート。温度管理された状態でルモンタージュ、長い醸し。MLF発酵は圧搾後すぐに行う。36ヶ月間仏製大樽(750L)で熟成。表記されている「123」という記号は昔の台帳ナンバーモンタルチーノの北東側に約50haの土地を所有する1950年起源のワイナリー。現在のオーナー、パトリシアによるワイナリー設立が1989年で、現在は2人の娘も加わり、近年は新たに設備を拡張・ティスティングルームを新設など発展を怠らない、勢いのあるワイナリーです。
約10haのなだらかな傾斜の畑は、全てカンティーナに隣接している一枚畑です。日当たりの良いこの土地は、「ソラリア」(=サンルーム)の名前の起源に相応しい場所です。標高は300~350m、粘土質に砂質、ガレストロが混ざった土壌の畑には、平均樹齢25年程度のぶどうが植えられています。オーナーであり、醸造家であるパトリシア・チェンチオーニは、二人の娘の優しい母親でありながら、ブルネロのコンソルツィオの初代代表という偉大な祖父の畑を引継ぎ、ワイン造りをしております。常に穏やかで柔和なまなざし、決して多くを語らない彼女は、ぶどうのポテンシャルをしっかりと引き出すという、基本的で最も大切な行程を実に丁寧に、かつ妥協せずに集中して行なっています。畑を知り尽くした彼女は、畑の区画ごとにぶどうを仕込み、熟成期間の1年目には液体の状態をチェックしながら、大樽やバリックの旧樽を使い分け、熟成させています。2年目以降は樽にはほとんど触れず、ひたすら熟成を待ちます。樽の中での状態のより良いものをブルネロとし、更に熟成させていくという考え方です。余計な事はなるべくしない、ぶどう本来の力を信じてワインを造っています。オーナーをはじめ、ほぼ全員が女性のスタッフであり、女性らしい心配りが随所に感じられる造り手です。また、パトリシアの祖父は初代コンソルツィオの代表でした。モンタルチーノのDNAをしっかりと受け継いでいます。