まずは野イチゴ、杉、バラの花びら、ハーブ、そしてラズベリーなどの香りを感じ、その後に林床、松脂、サクランボなどの香りが続きます。
野生の色の濃いベリー類、林床、ハーブ、エキゾチックなスパイス、花、そして紅茶のフレーバーが、素晴らしく長い余韻へ導いてくれます。傾斜がきつく人里離れたところにあるボデガ・ヴィンヤードは、海から6.4km ほど離れたところにあります。セコイア、杉、オーク、野生の花などが多様な生態系を生み出し、ブドウの樹にとっても素晴らしい環境がある畑です。世界に通用するカリフォルニア産のピノ・ノワールを自分達の手で造りたい・・・そんな思いから始まったプロジェクトがレイン(RAEN)です。ワイナリーの名前は「Research in Agriculture and Enology Naturally」の頭文字を一つの単語にしたもので、自分達の農業とワイン醸造学への研究心を表しました。また、畑に降った雨は、いずれ樹木によって吸い上げられ、ワインの原料となるブドウに形を変えます。ワイナリーの名前は、このブドウの生命の源になる雨(Rain)も掛かっています。レインはカリフォルニアワイン業界のサラブレッドの二人、カルロ・モンダヴィとダンテ・モンダヴィによって、2013 年にソノマ・コーストに設立されたフレッシュなワイナリーです。カルロとダンテは、「コンティニュアム」のティム・モンダヴィを父に持ち、「カリフォルニア・ワインの父」と呼ばれる、ロバート・モンダヴィの孫にあたります。ナパ・ヴァレーで生まれ育ったカルロとダンテは幼い頃からロバート・モンダヴィ・ワイナリーやオーパス・ワンでワインに触れ、2005 年にスタートした「コンティニュアム」では父ティム監修のもと設立当初から栽培や醸造に幅広く関わっています。カルロとダンテがピノ・ノワールに魅了されたのも、祖父ロバートと父ティムの影響でした。全盛期のロバート・モンダヴィで醸造を担当していた父ティムはピノ・ノワールのパイオニアとして知られ、彼のブルゴーニュ・ワインへの強いパッションを息子たちは受け継ぎました。2013 年、レインという基盤の上でカルロとダンテのピノ・ノワールへの追求が始まりました。「ワールド・クラスのピノ・ノワール」がモンダヴィ家の歴史に刻まれた瞬間です。ロイヤル・セント・ロバート・キュヴェは、祖父ロバートが二人に教えてくれた「クオリティへの追求心」がモットーとなっています。ブドウにとって過酷 な環境で知られるロシアン・リヴァー・ヴァレー内のグリーン・ヴァレーの西向きの畑のブドウで造られます。オクシデンタルの畑のブドウが少量のブレンドされ、ワインのアロマが複雑になります。ホーム・フィールドは太平洋から内陸およそ 3 km、ジェナーの街の北側、フォート・ロス - シーヴュー AVA にある畑です。とても冷涼な気候で、ブドウの生育期が長くなります。この畑は、毎朝発生する霧よりも高い位置にあるため、ブドウが光合成を続けることが可能になります。ボデガはセコイアの木と野生の植物に囲まれ、現在フリーストーン・オクシデンタルとして AVA の申請が進んでいるソノマのユニークなブドウ産地にある畑です。ここは日中の気温が最も低く、生育期がとても長い畑です。結果、バランスと深みを兼ね備えたワインができあがります。ワインのラベルは、AVA 名が一番大きく記載されていて、どこかフランスのワインを思わせるような雰囲気があります。これは、醸造家である自分達の名前やレインというブランドのアピールよりも、各産地の個性やテロワールを全面に出した造りを味わってもらいたいというカルロとダンテの願いが込められています。