冷涼シラーの代名詞「ハドソン・シラー」をジョン・コングスガードがセレクト。パーカー曰く「北ローヌ、コート・ロティ~エルミタージュを彷彿させるカリフォルニア・ベスト・シラー。」シガー、ビターチョコ、なめし皮、胡椒、クローヴ、炭、しっとりとした黒い土など第2次アロマが現れる。タンニンはソフトで、長い余韻がおだやかに続く。厳しいまでに硬く詰まった緊張感とリッチでフルボディーの果実味を併せ持つ。
冷涼シラーの代名詞「ハドソン・ヴィンヤードのシラー」をジョン・コングスガードが磨き上げる
カーネロスにあるハドソン・ランチ(ヴィンヤーズ)の中でも特別な区画(0.8ha)で、非常に涼しく、複雑な火山性土壌が入り混じる。コングスガード用に特別な栽培をオーダーメイドで依頼している。ナパ・ヴァレー・ベストの冷涼シラーは個性的で複雑味があり、様々なスパイスのアロマが内包する。生産量 300-400ケース程。
ハドソン・ヴィンヤードのオーナー・リー・ハドソンとジョン・コングスガードは、二人がUC Davisの学生時代からの長い付き合いであり、ジョンがニュートンのワインメーカーであった時には、今でこそよく言われる、重量で葡萄を買うのではなく、契約し面積に対してお金を払い低収量の葡萄を得ることを始めたはしりであった。実際にニュートン時代には5トン/エーカーを2.5トンまでに落としたという。現在もヴィンテージ毎に綿密な打ち合わせの元、オーダーメイドで葡萄を買い付けている。そのやり方はハドソン・ヴィンヤードと他の多くのワインメーカーとの契約にも大きく影響し、現在のハドソン・ヴィンヤードの評価にも繋がっている。
ルイス、アリエッタ、トアー(ロック・シラー)、ベッドロックのモーガン・ピーターソンなどがトップ評価のシラーを造り、ハドソン・ヴィンヤード自身からもシラーをリリースしている。
ナパ・ヴァレーは冷たいサン・パブロ湾からの霧と冷気の影響を多く受ける南側が涼しく、ヴァレーの奥・北側へ行くほど暖かくなる。冷涼な気候で知られるカーネロスで栽培されるシラーは、果実爆弾のようになってしまうナパ北やパソ・ロブレスのシラーと違い、またサンタ・バーバラで作られるシラーとも違う個性がある。 ハドソン・ヴィンヤードの南向き斜面から収量は2.5トン/エーカー(40hl/ha)とプレミアムワインの適正量。ぎっちりと凝縮した果実は、甘さではなく、タンニンの緻密さがまとまり、よりスパイシーなハーブや胡椒のニュアンスが生み出される。秀逸な酸が全体を引き締めるのも大きな特徴である。
ジョン・コングスガードからの2012年ヴィンテージコメント
コングスガードのワイン全般に言えることは、ナパ・ヴァレーのワインがこうあるべきという姿を十分に表現出来たヴィンテージとなった。凝縮しながら酸と果実とアルコールが見事にバランスしている。これはワインが仕上がる前、収穫した時から確信していた。更に樽の中で進化し続け、仕上がったワインは豪華に花開くものとなった。
ロバート・パーカーは「カリフォルニア・ベストのシラー。特に2012年は”ぶっ飛ぶ程”素晴らしく、リッチでフル・ボディ、様々な要素が入り混じる。厳しいまでに固くつまり、知的なまでにがっちりしたローヌのシラーの良さと、たっぷりと熟し、魅惑的なしなやかさを持つニュー・ワールドのシラーの良さを兼ね備えている。」と高評価。付け加えるならば、野生のジビエ肉独特のうまみのアロマ内包し、チャコール・グリルの風味、黒胡椒のニュアンスも存在する。ジビエ、赤みの肉、鹿などを旨味のあるソースとともに合わせると良い相性を示す。
ヴィンテージ: 2012年
容量: 750ml
タイプ: 赤ワイン
味わい: ミディアム・ボディ
主要品種: シラー100%
原産国名: アメリカ
地方名: カリフォルニア
AVA: ナパ・ヴァレー/ Napa Valley
ネステッドAVA、他: ロス・カーネロス/ Los Carneros
畑: ハドソン・ヴィンヤーズ/ Hudson Vineyards
備考: 限定品 蔵出 僅少 Parker Point 99 (Wine Advocate #215,Oct.2014)
ワインメーカー: ジョン・コングスガード/ John Kongsgaard
キャップ: コルク
アルコール度数: 14.1%