キング・エステートは、30年の歴史の初期にピノ・グリで羨望の的となる評判を確立し、今日に至っています。
ウィラメット・ヴァレーは、ブドウの生育に最適な条件を備えており、冷涼な気候で標高の高い場所にあるキング・エステートは、ピノ・グリを育てるのに理想的な場所です。
キング・エステートのピノ・グリは、自社畑と志を同じくするパートナー畑から収穫された最高級のブドウを使用しており、優れた品質とサステナブルな農法へのこだわりが感じられます。
クラシックなピノ・グリの特徴である、熟した洋ナシ、ライムの皮、桃、スイカズラ、レモンの花の香りが立ちのぼります。
まろやかな口当たりで始まり、アジア梨、キーライム、ネクタリンの熟した果実味にジャスミンと湿った石板の風味が加わります。
その後、明るい酸味がフレッシュでバランスの取れた余韻へと続きます。
2023年は、冷涼で雨の多い春から始まり、出芽を遅らせるとともに収穫の遅れを予感させました。
しかし、この懸念は、4月下旬の芽吹きから6月の大半にかけて続いた劇的な温暖化傾向によって解消されました。
開花は6月中旬に訪れ、キング・エステート設立以来、開花までの期間が最も短い年となりました。
夏の天候は、8月中旬に最高気温100℉(37.7℃)を記録した短期間の猛暑によって一時的に中断されたのみに留まった完璧な気候でした。
収穫は9月12日に始まり、自社畑から最初の果実が収穫されました。
その後、嵐の影響で一時中断しましたが、10月1日に再開され、さらに雨が降る直前の10月14日に収穫が終了しました。
このヴィンテージのワインは、際立って素晴らしい品質です。
品種の特徴と香りの複雑さを保つために、100%ステンレスタンクで温度調節しながら発酵します。
熟成は澱と共にステンレスタンクで4ヶ月間。
キング・エステートはピノ・ノワールの生産地として有名なウィラメット・ヴァレー北部のダンディ・ヒルズやヤムヒル-カールトンを南に約150km下った牧歌的なロレーン・ヴァレーにあります。
ここは南に位置していますが太平洋の寒流による冷気の影響を受けやすくエレガントで爽やかなスタイルのワインがつくられます。
敷地内の中央にある丘の上には城館様式のワイナリーが建ち、牧草地や緑の山々に囲まれた418ヘクタールに及ぶ所有地の素晴らしい眺めを見下ろすことができます。
初めて訪れた人は生活のリズムが季節や大地の恵みと密接に繋がってゆっくりと流れるシンプルな時間に呼び戻される気分を得る事が出来るでしょう。
この壮大な敷地内には188haのブドウ畑の他に、果樹園や花畑、菜園、ベリー畑が散在し、養蜂場や豚肉加工場もありすべてが統合された生態系となっています。
長年に渡りオーガニックの認証を受けたブドウ畑は2016年に北米最大のバイオダイナミック認定ヴィンヤードとなりました。
またワイナリーには併設のレストランもあり自家栽培の作物を使用したワールドクラスの料理プログラムは全てを見事に一体化させています。
ピュアで洗練されたキング・エステートのワインは上質な料理と自然な相性をみせるのです。