若々しいメロン、イチジクの葉、バジル、スパイスの香りがあります。しっかりしつつもキメ細かい泡があり、味わいにはしっかりとした酸も感じます。フィニッシュには塩味とミネラル感も感じられる、素晴らしく洗練されたペティヤン・ナチュレルです。
*ペティヤン・ナチュレルとは、発酵を完全に終えたスティルワインに糖分と酵母を加えて瓶詰め、密閉、瓶内二次発酵を行うトラディショナル方式に対し、発酵途中のワインを瓶詰め、密閉をし、残りの発酵を瓶内で行う製法です。別名メトード・リューラルや、メトード・アンセストラルとも言います。また、ペティヤン・ナチュレルの栓は通常のコルクと針金ではなく、王冠を採用しています。そのため、直射日光が当たらない涼しい場所での保管を徹底し、温度を6-8℃までしっかりと下げてからのサービスをお勧めします。良く冷やしてから、ソムリエナイフの栓抜き部分や、ビールの栓抜きなどで抜栓を行ってください。2020 年は、COVID-19 と森林火災が原因で大変厳しいヴィンテージでした。ランチョ・チミレスも例外ではなく、火が畑の間近まで迫ってくるほどでした。このヴァルディギエ(別名ナパ・ガメイ)は、ナパ・ヴァレーAVA 内のウドゥン・ヴァレーにあるランチョ・チミレス・ヴィンヤード(テリー・ウィルソン氏所有)のブドウです。ヴァカ山脈に囲まれている場所のため、ナパ・ヴァレーのなかでは冷涼な産地です。樹齢は40 年以上で、シルトロームの土壌を耕起をせず天然のカバークロップをそのままにしている畑で、2018 年からオーガニックに転換を始めています。このワインは例年ロゼに造っていましたが、果皮についた煙の汚染を回避するため、収穫後すぐに細心の注意を払いながら圧搾し、一番搾り果汁のみを使用しています。ステンレスタンクで、野生酵母のみで発酵。灰やほこりなどを取り除くため、さらに数か月静置させてから瓶詰めをしました。なのでこのヴィンテージはロゼではなく、色の付いていない真のブラン・ド・ノワールに仕上がりました。「Cruse Wine Co.」と「Ultramarine」は今、世界中から最も注目を浴びているカリフォルニア・ブランドです。この 2 つのブランドのオーナー兼醸造家である Michael Cruse は、UC Berkley 校で生化学を専攻し、卒業後は SutterHome や Starmont 等で科学的な観点から醸造を学びました。フォーマルな醸造の教育は一切受けていなく、手探りと現場での経験をもとにワイン科学を全て独学で学び、2013 年に Cruse Wine Co. と Ultramarine を設立しました。そして、そのわずか 3 年後に「サンフランシスコ・クロニクル」紙でWinemaker of the Year に選ばれ、カリフォルニア・ワイン業界における異端児として脚光を浴びます。「Cruse Wine Co.」ブランドではカリフォルニア特有のピュアな果実味と透明感、そしてしっかりとした骨格を持つ感受性の高いワインを、Ultramarine」ブランドではシャンパーニュのレコルタン・マニュピュランをインスピレーションに、単一畑、単一ヴィンテージの香り高い手造りスパークリング・ワインを生産しています。アメリカ現地の星付きレストランでさえも年間の割当が数本のみで、数多くのソムリエやワインバイヤーが、喉から手が出るほど欲しがる人気ワインです。多様性の時代に入ったカリフォルニアワインを象徴するかのように、従来のスタイルやブドウ品種に囚われずに、複雑で個性あるフレッシュなワインを造ります。クチコミや SNS 等を積極的にマーケティング・ツールとして活用し、まさに次世代を担う新進気鋭のワインメーカーとして世界に飛躍しています。