モントレー最大の家族経営のブドウ栽培農家であり、ワインメーカーであるシャイド・ファミリー。
実際にその名を目にすることが少なくとも、この地域の多くの有名ワイナリーで彼らのブドウは使用されています。
アメリカ国内でも数少ない風力自家発電を持ち、サステイナブルにも大きな力をいれているシャイド・ファミリーの、通常はテイスティング・ルームを訪れないと手に入れる事の出来ない貴重なワインが、このシャイド・ヴィンヤーズ・シリーズです。
<数量限定品>モントレーはピノ・ノワールの故郷です。
クール・クライメイト(冷涼気候)らしい鮮やかなフレーバーとエレガントな構造をもつ素晴らしいピノ・ノワールを、大地、気候、土壌の全てが連動し創り出しています。
鮮やかなルビー色で、野イチゴ、さくらんぼ、レッドラズベリー、カラントの力強いフレーバーが広がります。
ザクロ、甘いバニラ、やわらかな緑のハーブの香りが、静かで力強い酸に縁取られ、完全に溶け込んだ果実味を支えます。
2019年ヴィンテージは、モントレーのピノ・ノワールが育つこの大地と、私達家族の「ワールドクラスのワインを造ろう」とする努力が実ったワインに仕上がりました。
ピノ・ノワールは、ヴィティス種の中で最も古い栽培品種と考えられており、すでに紀元1世紀にはフランスのブルゴーニュ地方でローマ人によって栽培されていたという記録が残っています。
シャイドでは、ブルゴーニュ地方に匹敵し、ピノ・ノワールの栽培に理想的な条件であるモントレーの冷涼な地域のみでピノ・ノワールを栽培しています。
モントレーの2019年はこの地域らしい安定したヴィンテージでした。
予報通りの雨の後には、順調な生育シーズンに入り、急激な気温の上昇もなく穏やかでした。
シーズンを通して50㎝を超える降雨があり、雨は芽吹きと開花の時期に重なっていました。
これにより収穫量が自然に抑えられます。
収穫は9月初旬に始まりましたが、雨も降らず気温は穏やかで理想的でした。
穏やかな気温と自然に抑えられた収量の抑制により、見事な深みを持つ果実がなりました。
カリフォルニア全体では19年は13年以来の干ばつであったと記録されています。
手摘みで収穫後、除梗して1.5トンの小さな発酵槽に入れます。
発酵中、1日に2回優しく果帽をパンチダウンし、色、タンニン、フレーバーを優しく抽出しました。
その後、澱引き後100%フレンチオークの樽でマロラクティック発酵を行い、18ヶ月間熟成させました。
シャイド ヴィンヤーズの創立者、アル・シャイドは1972年にカリフォルニア州・モントレー郡のグリーンフィールドの町はずれに4 haの土地を初めて購入しました。
当時のモントレー郡はワイン用葡萄の栽培がまだ始まったばかりでしたが、アルはこの地域のワインづくりの将来性に強く惹き付けられました。
そこで葡萄栽培用気候地域分布地図を1960年に作成したカリフォルニア大学 デイヴィス校の葡萄栽培の権威、A. J. ウィンクラー教授に相談をしてリージョンⅠからリージョンⅣまでの地域を持つモントレー郡内に土地を順次購入し、各リージョンに適した葡萄品種を植え付けていきました。
アルの創立したシャイド ヴィンヤーズは順調に発展し、1986年に長男のスコットが、1988年に葡萄栽培のスペシャリスト、カート・ゴルニックが、そして1992年には娘のハイディが経営に参加し、更なる発展を遂げました。
今では南北112kmに及ぶサリナス渓谷のリージョンⅠからリージョンⅣまでの地域に12の自社畑(合計1,600ha)を所有するまでになりました。
また、180万ケースの生産能力を持つ最先端の設備を誇るワイナリーと手づくりワイン用の小さなワイナリーを建て、ワールド・クラスのモントレー産のワインをつくり続けています。