平均降雨量を下回る暖冬と冷涼な春の始まりにより、ブドウの樹は3月下旬まで休眠していました。春は冷涼で、メモリアル・デー(5月最終月曜日)までに適度な量の雨が降ったため、6月上旬まで新梢の成長はかなり遅れました。穏やかな夏の天候が果実の成熟を遅らせましたが、8月の気温が上昇し、ブドウは急速に成熟しました。収穫は8月9日に始まり、生育期を通じて温暖な天候に恵まれたヴィンテージでした。2022年のロゼ用のブドウは8月15日から9月5日の間に収穫されました。果実は足踏みされ、色の抽出のために4時間程、果皮と浸漬を行いました。その後、全房でプレスを行い、ステンレスタンクで長時間低温発酵しました。別々のロットはステンレス・タンクで熟成させた後、ブレンドしました。4代に渡ってカリフォルニアで農業を営む一家に生まれたアンドリューとアダムの若いマリアーニ兄弟が営むワイナリー。1850年代にドイツ人によって初めてリースリングとシルヴァーナーが植えられたというソノマ南部の敷地に有機栽培でブドウを栽培し、その土地に根付いた個性あるワイン造りを実践しています。彼らがこの土地に目をつけたのが2007年、今のスクライブ・ワイナリーからは想像できない程、土地も建物も荒れ果てた状態であり、誰もがここにワイナリーを設立することを考えもしない、酷い状態でした。マリアーニ兄弟はまず、土地の生態系を取り戻すことから手をつけ、全面的に消毒が必要だった養鶏場の残骸を撤去し、丘の斜面と傾きが一目見ただけで分かるまで原型を取り戻すことに成功しました。その後、毒性のウルシや、ブドウの害になる植物を撤去し、たんぽぽやコスモス、その他野菜を植え、健全な生態系に欠かせない昆虫が好む環境を作ります。こうしてスクライブ・ワイナリーとそのハシエンダはマリアーニ兄弟によって息を吹き返し、100年前にこの同じ土地にワイナリーを設立したドイツ移民のジュリアス・ドレッセルが築き上げた栄光を取戻します。ワインは土地の個性を最大に反映させ、強い樽香や高いアルコール度数を避け、ピュアなワインに造り上げます。畑は全て有機栽培です。ワイン造りは農業であると考える彼らが、スクライブに求めている事、それは彼らのワインが人々の出会いを演出すること。そしてワイナリーという場所がワインを造る場所だけで終わらず、禁酒法時代のスピークイージーのような、人々が繋がるステージになること。テイスティングでは、敷地内の養鶏エリアや野菜畑からの素材を使ったホームメードの料理でもてなしたり、注目の若手シェフ達を招いてのディナーなども頻繁に開催しています。カリフォルニア・ワインの新しい形がここにあるのかもしれません・・・「ニュー・カリフォルニア」と呼ばれる最近話題のワイナリーの代表格で、米国では多くのメディアにも取り上げられている大注目のワイナリーです。
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