モントレー最大の家族経営のブドウ栽培農家であり、ワインメーカーであるシャイド・ファミリー。
実際にその名を目にすることが少なくとも、この地域の多くの有名ワイナリーで彼らのブドウは使用されています。
アメリカ国内でも数少ない風力自家発電を持ち、サステイナブルにも大きな力をいれているシャイド・ファミリーの、通常はテイスティング・ルームを訪れないと手に入れる事の出来ない貴重なワインが、このシャイド・ヴィンヤーズ・シリーズです。
<数量限定品>誰もが認める白ワインの女王であるシャルドネは、豊かな自然に恵まれたモントレー州全土で栽培されています。
しかし、他の産地のワイナリーでさえ、モントレーがシャルドネの名産地であることを認めています。
海岸沿いの冷涼な気候で、朝霧が日中まで続くことが多いため、重要な酸味を保ちながら複雑な果実の風味を育むことができます。
この最適な条件により、モントレー・カウンティは世界最高の栽培地と肩を並べるのです。
毎ヴィンテージ、私たちはモントレーAVAの美しさが輝くようなシャルドネを造るよう努力しています。
樽を巧みに使うことで、モントレー・シャルドネの特徴である華やかなトロピカル・フルーツの風味を損なうことなく、引き立てることを追求しています。
パイナップル、洋梨、柑橘類の果実味が中心となり、2020年のシャルドネは明るく生き生きとしたスタイルで、リッチさと爽やかさの完璧なバランスを保っています。
ミディアムボディで、キリッとしたバランスの取れた酸味があり、バタースコッチ、バニラ、ほのかなオークのニュアンスが余韻に残ります。
2020年は、私たちの5つの自社畑のブドウを使用しました。
最北の畑、リバーヴューはソレダッドの町の近くに位置し、凝縮した風味と独特のミネラルをもたらします。
グリーンフィールドのトリオであるメサ・デル・リオ、ヴィエント、シャイドは、生き生きとした風味と素晴らしい骨格、そして酸をもたらします。
そして、リバー・ロードにある0.8haの小さな畑、イザベルズ・ヴィンヤードが、最終的なブレンドにほのかな風味と心地よい口当たりを加えています。
これらの畑の組み合わせが相乗効果を生み、全体がそれぞれの総和よりも確実に大きくなるのです。
2020年の栽培シーズンは、穏やかな冬の後に春の雨が降り、気温も穏やかに推移しました。
日中は30度の好天に恵まれ、夕方は13度の冷涼な気候で、ブドウは均等に熟しました。
シーズン後半の気温が上昇したことで、ブドウの収穫時期が例年より若干早くなり、8月中旬に最初のブドウを収穫することができました。
これが幸いしたのは、8月下旬に暴風雨が原因でモントレー・カウンティ全域で多数の火災が発生したからです。
幸いなことに、火災現場に近い畑のブドウはすでに収穫されていましたし、モントレー湾からの強風のおかげで煙が分散され、私たちのブドウ畑に降りかかるのを防ぐことができました。
挑戦と変化の年となった2020年、私たちはこのヴィンテージのワインが明るい兆しであると信じています。
ブドウは手摘みで収穫し、別々に圧搾、発酵しました。
果汁の一部はフレンチオーク樽で発酵させ、複雑さ、まろやかさ、口当たりを加えました。
樽発酵させたワインは、キャラメルやバタースコッチのような繊細なオークの成分をさらに取り入れるために、澱を毎週撹拌しながらシュール・リー熟成させています。
残りは、品種のアロマを高め、最終的なブレンドに爽やかで果実味を前面に出す要素を残すため、ステンレスで低温発酵させました。
シャイド ヴィンヤーズの創立者、アル・シャイドは1972年にカリフォルニア州・モントレー郡のグリーンフィールドの町はずれに4 haの土地を初めて購入しました。
当時のモントレー郡はワイン用葡萄の栽培がまだ始まったばかりでしたが、アルはこの地域のワインづくりの将来性に強く惹き付けられました。
そこで葡萄栽培用気候地域分布地図を1960年に作成したカリフォルニア大学 デイヴィス校の葡萄栽培の権威、A. J. ウィンクラー教授に相談をしてリージョンⅠからリージョンⅣまでの地域を持つモントレー郡内に土地を順次購入し、各リージョンに適した葡萄品種を植え付けていきました。
アルの創立したシャイド ヴィンヤーズは順調に発展し、1986年に長男のスコットが、1988年に葡萄栽培のスペシャリスト、カート・ゴルニックが、そして1992年には娘のハイディが経営に参加し、更なる発展を遂げました。
今では南北112kmに及ぶサリナス渓谷のリージョンⅠからリージョンⅣまでの地域に12の自社畑(合計1,600ha)を所有するまでになりました。
また、180万ケースの生産能力を持つ最先端の設備を誇るワイナリーと手づくりワイン用の小さなワイナリーを建て、ワールド・クラスのモントレー産のワインをつくり続けています。