スイカズラ、ホワイト・ラベンダー、シトラスの花の香りに、マンダリンオレンジ、白桃、レモングラスや生姜のような複雑性のあるフレーヴァー。口に含むと、ハチミツやドライパイナップル、ショートブレッドの豊かな風味が広がり、いきいきとした綺麗な酸味と塩味が余韻にフレッシュさをもたらします。2019年はかつてのオレゴンを思い出させるかのような、 50 年前にディック・ポンジー、ナンシー・ポンジー 夫婦 がこの地に来た理由が感じられるヴィンテージでした。若干の湿気をまとった穏やかな夏の後は、乾燥した気候で9 月を迎えました。まずは、スパークリングとロゼ用の収穫が始まり、その後は晴天や雨の天候が続き、ブドウに生育時間をもたらしました。シャルドネとピノ・ノワールはゆっくりと熟し、 綺麗な酸味とフレッシュさを残しながら収穫し、10 月下旬には、セラーで素晴らしいワインとなりました。エレガントで、低いアルコール度数により、冷涼な年のウィラメット・ヴァレー の魅力を最大限に表現出来ています。生産者にとっては、今までの経験や学び、成果を活かして醸造する事が求められ
た年で、 このヴィンテージではとにかく経験が非常に重要となりました。全房プレスをして、果汁をフレンチオーク新樽 14 にて土着酵母で発酵。 MLFは自然に始まり、 100 %行う。 6 ヶ月間は、澱とともに一週間に 1 回攪拌をし、澱引き をした後は 旧 樽で 1 2 ヶ月間熟成 。計 20 か月の樽熟成の後、ワインはタンクに移されブレンド、グラヴィティ・フローで瓶詰。ディックとナンシー・ポンジは、ワールドクラスのピノ・ノワールを造るという情熱を持って、1960年代後半に若い家族をウィラメット・ヴァレーに移住させました。ブルゴーニュを何度も訪れ、理想的な場所を徹底的に探した結果、彼らはオレゴン州ポートランドの南西にある小さな農場に20エーカーの土地を購入しました。当時は、誰もピノ・ノワールがよく育つ場所と考えていませんでしたが、ディックとナンシーはウィラメット・ヴァレーの北部の気候がピノ・ノワールに理想的であることに気づきました。そして、1970年にポンジー・ヴィンヤードが設立されました。ポンジー・ヴィンヤーズは、優れたワイン造りの伝統に揺るぎないこだわりを持ちながらオレゴンの葡萄栽培の品質を高めるよう、新しい改革を行い常に努力をしてきました。この哲学は、25年以上にわたり、ポンジ家の2代目が受け継ぎ、社長のアンナ・マリア・ポンジーとワインメーカーのルイザ・ポンジーが、25年以上にわたって継承してきました。畑は、シェヘイラム・マウンテンズAVA内に位置している、2020年に許可された新しいAVA、Laurelwood Distric(ローレルウッド・ディストリクト)に拠点を拠点に置いています。130エーカーのブドウ畑はすべて、持続可能なブドウ栽培と醸造のための世界最高基準である「LIVE Certified Sustainable(ライブ・サステイナブル)」に認定されています。ポンジー・ヴィンヤーズは、「品種はテロワールと気候にマッチしなければならない」というコンセプトに基づき、オレゴン州の水準を高め続け、全米のトップワインメーカーの最前線に君臨しているのです。2021年に、シャンパーニュ・メゾン ボランジェを所有するボランジェ家が買収。アンナ・マリアがセールスとマーケティングを担当し、ルイーザは今後も栽培と醸造のディレクターを務め、今後もオレゴンのパイオニアとして、高品質なピノ・ノワールとシャルドネを造り続けていきます。