2017年ナパ・ヴァレーの山火事の時にソーダ―・キャニオンにあったワイナリーはほぼ全焼、その中でも奇跡的に残ったタンクのワインを灰の中から飛び立つ不死鳥をイメージしてフェニックスと名付けた。現在はカーネロスの自社畑内に素晴らしい醸造施設も併設。自社畑のLaughing Lands, Church, Diablo & Old Masterの区画から。2020年はメルロを主体とする。樽熟成23カ月(新樽60%) 涼しいカーネロスのメルロの特徴を十分に発揮したタイトで引き締まった他との個性がはっきりと分かる別格の味わい。
ワイン名の由来
2017年のナパ・ヴァレーの南を襲った山火事から、奇跡的に1980年代に建てられた事務所兼作業所は延焼を免れることが出来た。
またソーダ・キャニオンにあった醸造施設は延焼してしまったがここでも奇跡的に樽熟成中の2016年のワインは難を逃れた。
「灰の中から蘇り飛び立つフェニックス=不死鳥のようだ」とこのワインを命名。
テクニカル情報
醸造・熟成:区画毎に運び込まれる葡萄は、厳格に選別され除梗、別々に全て天然酵母で醗酵させる。
特に抽出時には過度な抽出にならないよう、細心の注意を払う。
仏産ダルナジュー、フランソワ・フレール、シルヴィアン、タランソーの樽で23ヶ月(新樽60%)ゆっくり熟成させる。
澱引きは様子を見ながら数回行い、ブレンドし、更に追加熟成させる。
その後、フィルターがけ無し、人工的な清澄剤なしで瓶詰。
テイスティング・コメント
冷涼地の赤ワインらしい「タイトで引き締まった」たたずまい!
オーナー・リー・ハドソン曰く「ヴェルヴェットでできたハンマーだよ!」
心地良い香りはキルシュ、プラム、赤系ベリー、薔薇、紅茶、鉛筆の芯、シナモン・スティック、森林の香、黒スグリ、砕けた岩の硬い香りなどが次々と現れてくる。
胡椒、セージ、ミント、アニスなどのスパイシーさも特徴的。
砂糖漬けのりんご、プラム、ブルーベリーなどの果実味は穏やかに現れ、口当たりは非常にしなやかで、余韻には心地よいタンニンが長く余韻を残し、土のニュアンスが赤身の肉料理との相性を期待させる。
畑情報
フェニックス区画マップ
畑:ハドソン・ヴィンヤーズ(自社畑100%)は、大きく二つに分かれている。
ホーム・ランチ(121号線沿いに広がるワイナリーを含む畑)
ヘンリー・ロード・ランチ(複雑にうねる丘を北側に越えたところに広がる畑)
フェニックスはホーム・ランチの4か所の区画から(Laughing Lands, Church, Diablo, Old Master)個性の違う葡萄を、涼しい夜に成熟度を見ながら、数日に分けて収穫。手作業で選果を行う。
ヴィンテージ: 2020年
容量: 750ml
タイプ: 赤ワイン
味わい: フル・ボディ
主要品種: メルロ84%
ブレンド品種: カベルネ・ソーヴィニヨン13%、カベルネ・フラン3%
原産国名: アメリカ
地方名: カリフォルニア
AVA: ナパ・ヴァレー/ Napa Valley
ネステッドAVA、他: カーネロス/ Carneros
畑: ハドソン・ヴィンヤーズ/ Hudson Vineyards
備考: 品種はメルロが主体になりました。
ワインメーカー: クレイトン・カーチョフ/ Clayton Kirchhoff
醸造: 天然酵母発酵
熟成: 仏産樽にて23か月醗酵(ダルナジュー、フランソワ・フレール、シルヴィアン、タランソ―使用、新樽比率60%)
キャップ: コルク
アルコール度数: 14.8%