涼しいサン・パプロ湾から直接風が吹き込む区画と、うねる丘に遮られ日照を十分享受する区画に別れ、それぞれの5区画からブレンド。黄金に輝く完璧に成熟した果実を、梗を付けたままでソフトに圧搾し、天然酵母で醗酵させ、仏産フランソワ・フレールとダミーの樽で1ヶ月に2回バトナージュ(澱を撹拌し旨みを出す)を行い、14ヶ月の樽醗酵・熟成を経て仕上げた(新樽60%)。フリンティ(火打石を打った香り=フランス・シャブリに出る)なアロマとミネラル感、過熟ではないリッチな味わいが「これぞハドソン」という仕上り。
テクニカル情報
醸造・熟成:区画毎に運び込まれる葡萄は、特に圧搾時に細心の注意を払い梗を付けたままでソフトに圧搾をゆっくりとした速度で行い果実の要素を抽出するが、酸を綺麗に残し、果皮からのえぐみを出さないように注意する。
仏産フランソワ・フレール、ダミーの樽(新樽60%)に果汁を移し、天然酵母で発酵を行う。
アルコール発酵とマロラクティック発酵が約10ヶ月ゆっくりと続き、その間1週間に1度、後半には、1か月に2回のペースでバトナージュ(樽の中で澱を撹拌し旨みを出す)を行う。
14か月間樽にて発酵・熟成。その後、フィルターがけ無し、人工的な清澄剤なしで瓶詰。
テイスティング・コメント
ハドソンのシャルドネらしい石を感じさせるミネラル感とカリフォルニアらしい太陽の恵みが十分に感じられ、レモンの皮、ジューシーなグリーン・アップル、梨、桃などのニュアンスと共に、炒ったアーモンドやカラメルの風味があり、余韻にはもう一度、石のような硬いミネラル感を伴った長い余韻が続く。
濃厚さと硬さの両方を兼ね備えた独特の個性を持つワイン。
畑情報
シャルドネに使用される区画
オーベール、コングスガードなどが求めてやまない高級シャルドネのクローン、ショット・ウェンテ
ハドソン・ヴィンヤーズ(自社畑100%)は、大きく二つに分かれている。
ホーム・ランチ(121号線沿いに広がるワイナリーを含む畑)
ヘンリー・ロード・ランチ(複雑にうねる丘を北側に越えたところに広がる畑)
両方の畑から4つの個性の違う区画の葡萄をブレンド。
このシャルドネに使われた区画は「ショット・ウェンテ」と呼ばれるクローンが植わり、果実味たっぷりながら、酸が程よく蓄積し、長熟が可能となるのが特徴。
このクローンは他の畑へも広がっている。
区画にはそれぞれ名前が付けられ、2021ヴィンテージには Little bit(ホーム・ランチ), Ladybug, North Seashell, Good Hand(ヘンリーロード)の区画がブレンドされている。
ヴィンテージ: 2021年
容量: 750ml
タイプ: 白ワイン
味わい: ミディアム・ボディ
主要品種: シャルドネ100%
原産国名: アメリカ
地方名: カリフォルニア
AVA: ナパ・ヴァレー/ Napa Valley
ネステッドAVA、他: カーネロス/ Carneros
畑: ハドソン・ヴィンヤーズ/ Hudson Vineyards
備考: Parker Point 92-94P by Joe Czerwinski dated April, 2023
ワインメーカー: クレイトン・カーチョフ/ Clayton Kirchhoff
醸造: 仏産樽(フランソワ・フレール社、ダミー社使用、新樽比率60%)にて天然酵母発酵、マロラクティック発酵
熟成: 14か月間樽にて醗酵・熟成
評価: 90P以上
キャップ: コルク
アルコール度数: 14.7%