カシスや黒スグリの黒系果実、そしてビターなココア、ピンクペッパーのアクセント。味わいは非常に繊細かつ凝縮した力強さが共存、包み込むようなソフトなタンニン。グレース・ファミリー・ヴィンヤーズは、DickとAnnのグレース夫妻が設立したワイナリーです。1976年にセント・ヘレナの北に、家族の趣味として購入した土地の一部（1エーカー）にブドウを植え始めました。1978年に最初の収穫を迎え、近所に住んでいた友人であるケイマスの創業者チャーリー・ワグナー氏に見てもらったところ、すばらしい品質だということでケイマスでワインを造りました。そのワインがCaymusVinayrdsGraceFamilyVineyardでした。1983年からグレース・ファミリーとして醸造するようになり、歴代のワインメーカーはランディ・ダン氏や、ハイジ・バレット氏と、名だたるワインメーカーが歴任。現在は、「Food&Wine」誌のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれたヘレン・ケプリンガー氏が務めます。グレース・ファミリー・エステートは、3エーカー足らずの土地で、約1.5m離れた2つのブロックに分かれています。このような小さな土地でありながら、ブロック間、さらにはブロック内でも土壌の多様性は驚異的で、上層部のブロックは、赤土の火山性土壌で構成され、ワインの骨格を形成し、下層部は、火山灰と粘土質の層が重なり合い、華やかさとフレッシュさをもたらしています。コーネリアス・グローヴは、樹齢70年を超える古木があり、変成岩、火山岩、堆積岩がパッチワークのように様々な多様なテロワールを表現しており、このユニークな土地のエッセンスを表現した単一畑のワインを造るのに10年近い月日を費やしました。2019年、40周年を迎えたグレース・ファミリー・ヴィンヤーズは、ワインメーカーのケプリンガー氏と接点のあったケイト・グリーン氏へワイナリーの管理を譲ることを決めました。グレース夫妻は、引き続きこの土地に住み続け、ワイナリーと関わっていきますが、今後は、グリーン家が舵をとり、グレース家の築いた偉大なレガシーを守りながら、持続可能なブドウ栽培、ワールドクラスのワインメイキングに取り組んでいきます。