自社畑の中で一番古く、1982年植樹。創業者ポールがこの土地を買った時には植えられており、自根で台木を使っておらず、樹齢約35年の古樹も残るがほとんどが寿命を向かえ、10年前から徐々に古樹と同じクローンで植え替えが進んでおり、新しい樹は台木を使って植樹。古樹は収量が少なく、新しく植え替えられた区画もマージョリーの個性を形作る伝統的クローン・ポマールとヴェーデンズヴィルがしっかりと収量を抑えて栽培されており、生産量は非常に限られています。
クリストムはシングル・ヴィンヤードでテロワールの特徴を引き出したワイン造りを身上とする。
ヴィンテージ情報
2021年は年間を通して非常に乾燥した年だったが、開花の時期の雨が受粉に影響し小さな房となり収量は少ないながら、凝縮した果実となり、ここ10年の中でも素晴らしい品質の葡萄が収穫出来たヴィンテージとなった。
乾燥した年であったが中間地点7月の少量の雨が若木や表土の薄い岩がちの畑の高樹齢の樹には大きな助けとなった。
8月に高温の日が数日あったが栽培チームの努力により大きなダメージはなく、その後の涼しい8月~9月が十分な成熟をもたらし、酸が落ちないバランスの良い葡萄となった。
テクニカル情報
クローン:ポマールとヴェーデンズヴィルが多く、ディジョン(114,115,777)は少量。
醸造方法:40%は全房発酵、1-5~5トンの小さい容量の開放発酵タンクで自然酵母のみで醗酵。
パンチダウンは日に1-3回、優しく圧搾し、重力で仏産樽(フランソワ・フレール主体他)に移し、18ヶ月樽熟成(新樽率38%)
清澄は卵白のみフィルター無し
テイスティング・コメント
鮮やかなルビー色に少しだけ紫の縁。
香りに特徴である赤系果実のニュアンスが現れ、ラズベリージャム、シナモン・スティック、ブラック・チェリー、カルダモン、マッシュルームなどの香りが次々と上がってくる。
味わいはミディアム・ボディで口中に黒系果実とスパイスが広がり、土っぽさがアクセントになっている。
マージョリーの特徴である高貴とも言える伸びやかな果実の凝縮感、きめ細かいタンニン、酸が全体を綺麗に包み、心地よい余韻が長く続く。
畑情報
マージョリーは創業者ポール・ゲリーの母の名前がつけられた3.4ヘクタールの自社畑で、土地を購入した時に既にブドウ樹が植えられており(1982年植樹)、エオラ・アミティ・ヒルズの中でも最も古い畑の一つに数えられています。
コロンビア・リヴァー玄武岩の上にサウム、ウィツェル、ヤムヒル土壌が堆積する水捌けの良い東向きのなだらかなスロープ(標高151~189㍍の間)に、斜面に平行に段々畑のように北から南に植樹されており1ヘクタールあたり1,495本の植樹率はクリストムの他の畑より、少なく、ストレスが少なく凝縮感はやや少ないが、伸び伸びとした果実となります。
元々は自根のみでしたが、徐々に根からフィロキセラに感染するようになり、収量が激減してしまい、2004年にはフィロキセロに耐性のある台木を使って元植わっていたと同じクローンへの植え替えが行われ始めました。
2013年ヴィンテージには初期に植え替えの済んだ樹が成長し、植え替え10年樹がマージョリーのワインに加わりました。
マージョリーの生産量が元のように戻るまで、しばし樹の成長が待たれます。
4つの自社畑の中で最も赤い果実の味わいが強く、複雑味としっかりした骨格を持ち、4つの自社畑の中で最も人気が高く、その稀少性もあいまって、クリストムのファースト・レディーの呼び声が高いトップ・キュヴェ。
樹齢40年近い自根樹は残り僅か、植え替えた樹はもう少しで20年樹となり、最高キュヴェ・マージョリーにブレンドできる品質に成熟した葡萄樹も増えつつあり、マージョリーとしてのリリース量も少しずつ戻っていますが希少品であることには変わりありません。
ヴィンテージ: 2021年
容量: 750ml
タイプ: 赤ワイン
味わい: ミディアム・ボディ
主要品種: ピノ・ノワール100%
原産国名: アメリカ
地方名: オレゴン
AVA: エオラ-アミティ・ヒルズ/ Eola-Amity Hills
畑: マージョリー・ヴィンヤード/ Majorie Vineyard
ワインメーカー: スティーブ・ドナー/ Steve Doerner
醸造: 全房発酵比率40%、1.5~5トン容量の開放発酵タンクで自然酵母のみで醗酵
熟成: 仏産樽(フランソワ・フレール他数種)にて18か月熟成(新樽比率38%)
キャップ: コルク
アルコール度数: 13.5%
JAN: 851573001037