2019年は暖かく乾燥したヴィンテージで、前ヴィンテージよりも高い収穫量を記録しています。
カベルネ・ソーヴィニヨンのクローン4、クローン6、クローン8、プティ・ヴェルドのクローン2を間引きする事により均一な成熟を実現しました。
収穫量は1エーカーあたり2.1トンから2.6トン。
全てのブドウは手摘みで収穫し、破砕の前に選別しています。
このワインは2000リットルのステンレス・タンクで発酵させ、1日に2回優しくパンチング・ダウンし圧搾と沈殿の後、フランスのシャトー樽に直接移され、さらに熟成しました。
濃く深い赤色で、クリスマスフルーツケーキやグラハム・ビスケットのような魅力的な香りがあります。
エレガントでありながらしっかりとした口当たりは、プラム、 ハーブ、そしてわずかにオリーブの風味で始まり、ベーキングスパイスと黒鉛/鉛筆で締めくくられ、前面に出たタンニンとオークは、豊かな果実味と見事に融合していきます。
ワインは素晴らしいバランスを示し、非常に洗練されています。
オックステールの煮込みや牛のほほ肉と相性が良いでしょう。
1976年に設立されたウッドワード・キャニオンは、ワシントン州ワラワラの西約24kmに位置するワラワラ・ヴァレーAVAの中で現在最も西側に位置するブドウ畑です。
17haのブドウ畑と数haの緑地帯には、ウエスタン・ジュニパー、ポンデローサ松、ウエスタン・セージ・ブラシ、アローリーフ・バルサム・ルート、多年生のワイルドフラワーなどの地元在来種が植えられています。
砕けた玄武岩の上にあるリッツビル・シルトローム、斜面は15~18%。
標高229-260m。
ウッドワード・キャニオン・ ワイナリーが管理。
サーモンセーフ認証のオーガニックブドウ。
オーナー兼ワインメーカーのリック・スモールのファミリーは現在ウッドワード・キャニオンのブドウ畑がある、この地で3世代に亘り農業を営んできました。
彼は1970年代後半にこ同地にブドウを植え、1981年にレオネッティに次いでワラ・ワラ地区で2番目となるワイナリー、ウッドワードキャニオンを設立しました。
リック・スモールはこの地に深く根ざし、ワシントン州でワールド・クラスのファイン・ワインづくりに生涯を捧げてきた数少ない重鎮の一人です。
ウッドワード・キャニオンのワインには彼のワインづくりに対する妥協のない厳しさと情熱(ブドウ樹からボトルまですべての段階を自分の目で確かめる)が込められています。
ブドウ畑でのキャノピーと灌漑のマネジメントからワイナリーでのオーク樽材の自然乾燥まで、ワインづくりの各過程で惜しみない努力がなされています。
彼のワインに対するヴィジョンは常に量よりも質であり、彼に長年与えられてきたワシントン州の最優秀ワインメーカーの1人であるという評価はその証といえます。
ウッドワード・キャニオンのワインは丹精込めてつくられ、清澄もフィルターも行わず瓶詰をしています。
リック・スモールの土地に関する深い造詣と品質に対する情熱はワインの中に表現されています。