淡い黄金色。
蜂蜜、ベーキングスパイス、白い花、軽いオークの影響を受けた豊かな香りを持ちます。
フレーバーにはハニー・クリスプ種のリンゴとブラウンシュガーがあります。
鮮やかな酸味、心地よい口当たりと長い余韻。
このシャルドネは今すぐ楽しめるでしょう。
試飲日:2022年9月7日アロロ・ヴィンヤードはシュヘイラム・マウンテンズのローレル・リッジに位置します。
2010年初めにシャルドネを植えた約8haの畑で、南西向き、標高213m付近のローレルウッド土壌とジョリー(火山性)のサブソイルの上にあります。
オルソン・ヴィンヤードはダンディ・ヒルズに位置するトリイ・モアの自社畑で、1972年にピノ・ノワール、ピノ・グリ、ドレイパー・クローンのシャルドネを植樹(自根)した3.8haの畑で、火山性のジョリー土壌で標高244m前後の南東に面しています。
2020年の生育期は、4月中旬以前に平均的な芽吹きで始まりました。
11月~12月は穏やかで乾燥し、1月~2月初旬は雨が降り、積雪は1回でした(1.2㎝)。
2月半ばから月末にかけては平年より気温が高く、4月上旬には20℃を超える日もありました。
5月上旬には20度台前半の暑さとなり、月末には26度に達しました。
6月に入ると、開花が始まるまでの2週間は寒く、雨が多かったため、受粉がうまくいかず、小さな実が多く、房が非常に緩くなりました。
7月の最初の2週間は再び冷え込み、その後26~32℃に達しました。
夏は非常に乾燥し、38℃を超える日が数日ありました。
夏の森林火災は、ワシントン州南部と西部、南部オレゴン州、カリフォルニア州北部、シュヘイラム山脈などで発生し、レーバーデイの大嵐の影響で、トリイ・モア・ワイナリーのあるダンディ・ヒルズの火災を含め、あちこちで火の手が上がりました。
そしてウィラメット・ヴァレー北部は、数週間にわたって激しい煙に包まれることとなりました。
ブドウの収量は低い方でしたが、病気がなく、健康な果実が収穫できました。
トリイ・モアの収穫は9月10日に始まり、10月16日に終了しました。
Torii Mor(トリイ・モア)という名前は日本語で神社の入り口に立っている門「鳥居」Toriiと古代スカンジナビア語で「大地」を意味するMorを合わせたものです。
この二つの異なった言葉を合わせてつくられたトリイモアは葡萄の樹は大地への神聖な門を通して素晴らしいものを我々にもたらしてくれるということを暗に表しています。
おそらくピノ・ノワールほど栽培されている土地の微妙な意味合いをエレガントに表現する品種はなく、トリイモアのピノ・ノワールは大地がもたらしてくれるものに余分なことをしないで純粋に表現する為、人の手の介入を最小限に抑え、天然酵母で醗酵させる等細心の注意を払ってつくられています。
トリイモアはワイン、特にピノ・ノワールは人間と自然が相互に協力しあって創り出す値段のつけられない、複製できない芸術作品と考えています。
ワインは家族や友人と一緒に楽しむことのできるアートや物語と同じものであると考える私達に皆さんも同意していただけると思います。
1993年のファーストリリースから「’オールドワールド’スタイルのエレガントなピノ・ノワールを追求する」というビジョンでトリイモアはワインを造り続けています。
オーナーのドナルド・オルソン博士は神経外科の医師で現在は疼痛医学を専門としています。
長くブルゴーニュワインのファンあったオルソン博士はオレゴン・ダンディヒルズこそが次世代のピノ・ノワールの聖地であると信じ、1985年にオレゴンワイン黎明期の創設者のひとりJim McDanielから1972年植樹の歴史ある畑と美しい日本庭園を含むワイナリー施設を譲り受けました。
ワイナリー名のトリイモアは博士の造語で、ピノ・ノワールの表現するテロワールと大地との結びつきを表しています。
8代続くブルゴーニュのワイン生産者出身のジャック・タルディが2004年からワイン造りを担当し、ジャックの元で働いていたジョン・タマセリが2021年より新ワインメーカーに就任しました。
ウィラメットヴァレーで最もエレガンスを感じるワインと言っても過言ではないでしょう。