サンタ・ルシア・ハイランズ唯一の100%オーガニック栽培、SIP(環境保全型農法)と2つの認証を受けている自社畑ダブル・Lヴィンヤードのシャルドネ。
ダブル・Lヴィンヤードは最高級のシャルドネを栽培するのに最適な畑。サンタ・ルシア・ハイランズAVAの北端に位置し、東向きのテラス状の畑に南北に植えられたブドウは、モントレー湾から吹きこむ午後の冷たい風とたっぷりと日差しを受ける。1997年から独自の自然農法を使い、2002年には有機栽培の承認を受ける。
2021年の生育期は、寒く乾燥した冬の後3月中旬に芽吹いた。開花期は非常に風が強く、結実は平均以下だった。典型的な冷涼なモントレーの気温は生育期を通して続いた。夏の短い熱波により成熟が進み、透明感のある素晴らしい出来栄えとなった。収穫は9月7日に始まり、10月下旬に終了した。
ブドウは風味と酸のバランスが最適な時を見計らい収穫、その後手作業で選別され、丁寧にプレス。発酵は35%のみ新樽。完全なマロラクティック発酵、澱の攪拌を行い、フレッシュな酸味とバランスの取れたミディアムボディを残した。
レモンの花、キャラメル、ベーキング・スパイスのアロマがレモンカスタードやタフィー、トーストしたココナッツのフレーバーと呼応する。サンタ・ルシア・ハイランズの銘醸畑ダブル・エルはシーフードや鶏肉料理のみならず、バターを効かせたステーキとも抜群の相性。
ダン・モーガン・リー(DanMorganLee)はサンタ・ルシア・ハイランズがAVAとして承認される前からこの地に注目し、良質のブドウを購入していました。モントレー湾からの冷涼な風により果実の生育期間が長いサンタ・ルシア・ハイランズは、1991年AVAに認定されたモントレーを筆頭する産地です。
もともと獣医学を勉強していたリーは、カリフォルニア州立大学ディビス校(UCデイヴィス校)に在学中ワインの醸造学と出会い、ワイン造りを決意しました。いくつかのワイナリーで修業を積んだ後、1982年モーガンワイナリーを設立したリーは、現在モントレー地区で最も良質で安定したプレミアムワインの生産者の一人として知られています。1996年に65エーカーの畑を購入し、双子の娘を授かった幸運にかけダブル・L(Lucky)ヴィンヤードと名付けました。購入当初は必ずしも理想的とは言えない土壌でしたが、あえて自ら土壌を改善する道を選び、2001年ダブル・Lヴィンヤードはサンタ・ルシア・ハイランズでは初めて有機栽培農地として認められました。環境に真剣に取り組むリーは有機的、かつ節水、省エネルギーな方法で畑を管理しています。そのため「SIP–SustainabilityinPractice※(持続的環境保全型ワイン生産)」としても認められており、サンタ・ルシア・ハイランズでは両方の承認を持つ唯一のワイナリーです。
モーガンでは、ダブル・Lヴィンヤードのほか、ギャリーズヴィンヤード、ロゼラズヴィンヤードなど一流栽培家のブドウを使い高品質なワインを生産しています。「テロワールの持つ特性、そしてぶどうの品種の特徴が忠実に反映されたワインを造ることこそが自分のゴールである」と、リーは語っています。
※ワイン・インスティテュートとブドウ栽培家組合が共同で、「カリフォルニア環境保全型ワイン連盟」を設立し、ワイナリーやブドウ栽培農家の取り組みを認証する仕組みです。