塩気や旨味を感じ、ブラック・チェリー、完熟したブラックベリー、イチジク、ハーブ、八角、マージョラム、フランス産ラベンダー、キイチゴのアロマがあります。グラファイトやココア、鉛筆の芯を思わせるようなニュアンスがあり、旧世界のワインをイメージさせます。新しいチームが最初から最後まで造る初めてのヴィンテージです。マヤカマスの「らしさ」を保ちながら、さらに品質を上げてゆくのがコンセプトです。ワイナリーの修繕はもとより、栽培と醸造においても今まで以上に細心の注意を払りながら行います。2013年は、まさに「新生マヤカマス」です。理想的なヴィンテージでした。暖かく乾燥した気候の下、発芽が始まり、問題なく開花と結実を完了しました。夏の日中は暖かく、夜は涼しく霧がかっていました。9月上旬に到来した熱波の直後、9月10日に収穫を開始し、10月8日に全てを完了しました。ブドウの一部は樹齢40年以上で、ブドウにとって過酷なマウント・ヴィーダーの生育期が感じられるナパ・ヴァレーのワインです。この辺りは火山性土壌と古代に海底だった堆積土壌が混合する土壌で、水はけがとても良いことで知られています。ブドウは豊かなミネラル感と爽やかな酸味が特徴です。ブドウの収穫はフレッシュな酸としっかりとしたタンニンを保つため、早めに行います。醸造には、コンクリートタンク、オープントップ・フュードル、そしてステンレスタンクが使われます。およそ2週間の浸漬を行い、プレスします。2013年のカベルネ・ソーヴィニョンは100%旧樽にて合計32ヶ月間熟成させます。そのうち、20ヶ月は大容量のフュードルにて、残りの12ヶ月間はバリックにて熟成を行います。瓶詰め後、また更に12ヶ月熟成させてから出荷します。マヤカマス・ヴィンヤーズはナパ・ヴァレーのマヤカマス山脈南部、マウント・ヴィーダーの頂上近くに位置する老舗ワイナリーで、歴史は1889年までさかのぼります。1941年、英国のビジネスマン、ジャック・テイラーにより重力移動式のワイナリーが建設され、敷地にシャルドネとカベルネ・ソーヴィニョンが植えられました。1968年、当時ハイツ・セラーズでワイン造りに携わっていたボブとエリノア・トラバース夫妻がマヤカマス・ヴィンヤーズを購入し、上質なシャルドネとカベルネ・ソーヴィニョンの生産者として活動します。1976年に開催されたパリ・テイスティングの赤ワイン部門では、1971年産のマヤカマス・ヴィンヤーズのカベルネ・ソーヴィニョンが7位に入賞し、その評価を高めます。そして、それから40年もの間、マヤカマス・ヴィンヤーズのワインはナパ・ヴァレーの中で最もクラッシックなスタイルで、野性的な一面を持つ最高品質の山岳地帯のワインとして広く知れ渡りました。そして2006年に行われた、パリ・テイスティングの30周年記念のテイスティングでは、同じラインナップのワインがブラインドで試飲され、今回はマヤカマスの1971年のカベルネ・ソーヴィニョンがフランスのグランヴァンを抑えて見事3位に輝きました。これはマヤカマス・ヴィンヤーズのワインが長期の熟成を得る事で、
本来のポテンシャルが十分に引き出されるワインだと世界的に証明された瞬間でした。2013年からは、ショッテンスタイン財閥の傘下となり、スクリーミング・イーグルの元ワインメーカーであり天才若手醸造家として注目されているアンディ・エリクソンが醸造を監修し、新時代の若き才能ブレイデン・アルブレクトがワインを造っています。また、長期にわたり放ったらかしにされていた畑の植え替えを担当しているのは、カリフォルニアにおいてのオーガニック&バイオダイナミック農法のパイオニアとして知られるフィル・コトゥーリです。彼らの目標はただ一つ、それはワイナリーの120年以上の歴史に恥じることのない高品質で伝統的なスタイルのワインを引き続き世に送り出すことです。ワイナリー
およそ190ヘクタールのワイナリーと敷地は、ナパ・ヴァレーで最も冷涼で、ブドウの生育期が長く平均収量がとても少ない産地として知られるマウント・ヴィーダーAVAに位置します。植樹面積はおよそ21ヘクタールで、ナパのヴァレー・フロアよりも550m〜730m高い位置にある山岳地帯の畑です。ワイナリーの名前はナパ・ヴァレーの西側、ソノマ・ヴァレーとの境界として知られる「マヤカマス」山脈に由来していて、アメリカン・インディアンのワッポ族の言葉で「山ライオンの遠吠え」を意味すると言われています。ワイナリーのロゴの「M」の中に、2匹の山ライオンが描かれています。
ワイン
フラッグシップのカベルネ・ソーヴィニョンは長期熟成が可能で、雄々しくクラシックなスタイルのワインです。シャルドネはMLFを一切行わず、使用済樽のみで熟成させ、ブドウ本来のミネラルを感じる素直なワインです。