イオラ・ヒルズの南端、標高99mの南西向きの丘にある9.9haの畑。
1983年にポマールとヴァーデンスヴィルが、1990年代後半にディジョン・クローンの115、667と777が植えられました。
土壌は火山性の母岩が風化してできたネカイア。
オーナーはケン・ライトで、栽培はセズ・ミラーが担当しています。
ファースト・ヴィンテージは1990年。
ブラックベリー、ブラックラズベリー、イチジクのような果実味があり、生き生きとした味わいです。
絹のようなタンニンが、ブリオッシュ、杉、新しい革のような土の香りを包み込んでいます。
今年の収穫量は平均3トン弱で、生育期間中に経験した暑さの蓄積に対して最適でした。
夏場の乾燥した気候で病気が発生することもなく、発酵も完璧に進み、一度も 一旦停止の状態になることはありませんでした。
ワインはリッチで表現豊か、非常に細やかで深い色合いをしています。
ケン・ライトは2015年にオレゴンで初めてワインスペクテーターの表紙に取り上げられ、オレゴン・ピノノワール業界におけるその功績と地元での慈善活動が9ページにわたり紹介されました。
シングルヴィンヤード・ワインを得意とし、40年にわたり世界中で彼のワインは称賛され続けています。
ピノ・ノワールという品種は私たちの知るどの食べ物とも飲み物とも異なり、私たちと「畑・大地」を結びつける素晴らしい力を持っています。
それはまるで真っ白なキャンバスのようにブドウがそれぞれの土地の香りやフレーバーを吸収し表現するとケンは語ります。
ウィラメットヴァレーAVAは全て同じではなく、サブAVAを制定し、細分化の必要性を最初に説いたのもケンでした。
ケン・ライトがいなければ、今日のオレゴン・ピノノワールがここまで特殊性を持つこともなかったでしょう。
ケンはピノノワールの個性と土壌の関係性も明確にしており、海洋性堆積物土壌のピノはフローラルでスパイスにフォーカス、火山性堆積物の土壌ではより果実味に富んだワインに仕上がる傾向にあると述べています。