スーパークール・クライメートのシラー。
自社畑100%。5つの異なるシラーのクローン(エストレラ、ボーカステル99、1、383、470)のコンビネーション。エストレラ、383、470は栄養不足で水はけの良い砂地に植えられており、常に白コショウの花とスパイス感、高揚感のある香りを漂わせている。
一方ブロックIのクローン99は、より密度の高い砂質ローム土壌に植えられており、深みと豊かさをもたらしている。
11月中旬から下旬に収穫され、果実の60%は丁寧に除梗され、40%はホールクラスターで残し、1.5トンの小さなオープンタンクで発酵。果皮と茎のコンタクトは平均35日間(7日間の低温浸漬、2週間以上の発酵、2週間以上の長期マセラシオン)。プレス後、ワインはニュートラルな樽(樹齢15年以上のフレンチオーク)に直接移され、6月まで無添加でシュール・リー。収量は1株当たり2.75ポンド(1エーカー当たり2.5トン)。
ぞくぞくするような濃い紫色。新鮮なハーブとラベンダー、グリルした肉と挽きたての胡椒が生き生きと現れる。完熟のブラックベリーやブラックプラム、チェリーのフレーバー。シルキーなタンニン、ジューシーさ、ベルベットのようなテクスチャーが一体となり、完璧なバランスのワインを生み出している。
メルヴィルの創設者、ロン・メルヴィルは父の影響から幼いころより土に親しみ、1987年からソノマのナイツ・ヴァレーでブドウ農園を始めました。シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどを栽培し、その品質の高さから周囲の著名なワイナリーがこぞって買い付けていました。メルヴィル一家は1997年にソノマからサンタ・バーバラへ移ることを決意しました。長年思い描いていた冷涼な土地でのピノ・ノワールやシャルドネ造りをサンタ・リタ・ヒルズで始めることにしたからです。海から10マイル(16キロ)ほどしか離れていないこの地域は、朝夕に霧が立ち込め午後は海からの冷たい風が吹きこみます。この涼しい気候はシャルドネやピノ・ノワール、シラーなどの栽培に最適であるだけでなく、生育期が長く、凝縮した味わいを生みます。土壌は石灰質の岩が含まれる砂質で、酸がしっかりとした果実を作ります。この土地の素晴らしさを確信したロンは、サンタ・リタ・ヒルズのAVA認証(2001年)にも大きく貢献しました。現在メルヴィルの120エーカーの自社畑では、16種のピノ・ノワールのクローン、シラーを9種、シャルドネを6種栽培しています。メルヴィルでは、それぞれのクローンの持つ特徴や性質を重要視し、畑でも場所を分けて栽培しています。また醸造の際にはクローン毎に発酵を別々の樽で行い、その個性を最大限引きだす努力を惜しみません。ロンの息子、チャッドは1997年から父や兄弟と共にブドウ栽培に携わってきました。家族と共に、自分たちの土地で自らの手でブドウを育てワインを造る、この工程を全て自社で行うことに大きな誇りを持っています。2015年に醸造家としてのポジションにつき、ブドウ栽培やワイン造りに対する情熱をますますワインに注いでいます。
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